中古iPhoneは新品より手頃な価格で高性能な端末が手に入るため、近年ますます人気が高まっています。しかし、購入後に「通信できない」「電話がかけられない」といったトラブルに見舞われるケースも少なくありません。その原因の多くが「ネットワーク利用制限」です。
ネットワーク利用制限がかかっている端末を購入してしまうと、通話やデータ通信が一切利用できなくなる可能性があります。このようなリスクを避けるためには、購入前に必ず制限状況を確認することが重要です。
この記事では、ネットワーク利用制限とは何か、どのように確認すればよいのか、そして安心して中古iPhoneを購入するためのポイントを詳しく解説します。初めて中古iPhoneを購入される方も、この記事を読めば安心して取引を進められるようになります。
ネットワーク利用制限とは?基礎知識を理解しよう
ネットワーク利用制限とは、携帯電話キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)が特定の端末に対して通信機能の利用を制限する措置のことです。この制限がかかると、その端末では通話やモバイルデータ通信が一切できなくなります。
中古iPhoneを購入する際、この制限の有無を確認しないまま購入してしまうと、せっかく手に入れた端末が使えないという事態に陥る可能性があります。特に個人間売買やフリマアプリで購入する場合は、販売者が制限状況を把握していないケースもあるため、購入者自身でしっかりと確認することが必要です。
ネットワーク利用制限は端末本体に紐づいているため、SIMカードを変えても解除されることはありません。そのため、購入前の確認が何よりも重要になります。
ネットワーク利用制限の判定区分と意味
ネットワーク利用制限には主に3つの判定区分があります。キャリアの公式サイトで確認すると、以下のいずれかの判定結果が表示されます。
◯(まる)判定は、端末代金の支払いが完了しており、制限がかかるリスクがない状態です。中古iPhoneを購入する際は、この◯判定の端末を選ぶのが最も安全です。分割払いが完済されているか、一括購入された端末がこれに該当します。
△(さんかく)判定は、端末代金の分割払いがまだ完了していない状態を示します。現時点では通信可能ですが、今後支払いが滞ると×判定に変わる可能性があります。購入後に突然使えなくなるリスクがあるため、できるだけ避けるべき判定です。
×(ばつ)判定は、すでにネットワーク利用制限がかかっている状態です。端末代金の未払いや不正取得などの理由で、キャリアが通信機能を停止しています。この判定の端末は通常の通信サービスが利用できないため、購入は避けるべきです。
このほか、キャリアのデータベースに登録されていない端末の場合は「−(ハイフン)」と表示されることもあります。これはSIMフリー版や海外版のiPhoneに多く見られる判定です。
利用制限がかかる主な理由
ネットワーク利用制限がかかる最も多い理由は、端末代金の分割払いの未納です。キャリアで購入したiPhoneを分割払いで契約し、その支払いが滞ると、キャリアは端末に制限をかけて通信を停止します。これは端末の不正転売を防ぐための措置でもあります。
また、盗難や紛失により不正に入手された端末に対しても、キャリアは制限をかけます。正規の所有者が盗難・紛失届を出すと、その端末のIMEI番号(端末の製造番号のこと)がブラックリストに登録され、ネットワーク利用ができなくなる仕組みです。
さらに、契約者が適切な解約手続きを行わずに端末を手放した場合や、契約違反があった場合にも制限がかかることがあります。中古市場に出回る端末の中には、こうした理由で制限がかかっているものも含まれているため、購入前の確認が不可欠です。
IMEI番号の確認方法|チェックに必要な情報を準備
ネットワーク利用制限を確認するには、端末固有の識別番号である「IMEI番号」が必要です。IMEI(International Mobile Equipment Identity)とは、全てのスマートフォンに割り当てられている15桁の製造番号のことで、端末を識別するための重要な情報です。
IMEI番号は各キャリアの公式サイトやオンラインチェックツールで利用制限の状況を調べる際に入力する必要があります。購入を検討している中古iPhoneのIMEI番号を事前に販売者に確認してもらい、自分でチェックすることが安心につながります。
iPhoneの設定画面からIMEI番号を確認する手順
実際に手元にiPhoneがある場合、設定画面から簡単にIMEI番号を確認できます。まずiPhoneの「設定」アプリを開き、「一般」をタップします。次に「情報」を選択すると、デバイス名やモデル番号、シリアル番号などの詳細情報が表示されます。
画面を下にスクロールすると「IMEI」という項目があり、そこに15桁の数字が記載されています。この番号を長押しすると「コピー」のオプションが表示されるので、コピーしてメモアプリなどに保存しておくと便利です。
デュアルSIM対応モデルの場合は「IMEI」と「IMEI2」の2つが表示されます。ネットワーク利用制限の確認には、通常「IMEI」の方を使用します。
iPhone本体や外箱からIMEI番号を確認する方法
設定画面にアクセスできない場合でも、IMEI番号を確認する方法があります。iPhoneの背面や、SIMカードトレイにIMEI番号が刻印されているモデルもあります。特に古いモデルでは本体背面に記載されていることが多いです。
また、iPhoneの外箱(化粧箱)にもIMEI番号が記載されています。箱の側面や底面のバーコードの近くに、IMEIと記載された15桁の番号があるので、そこから確認できます。中古購入の際に箱付きの場合は、この方法が最も簡単です。
さらに、購入時のレシートや契約書類にもIMEI番号が記載されている場合があります。オンラインで中古iPhoneを購入する場合は、出品者に商品ページにIMEI番号を掲載してもらうか、事前に教えてもらうよう依頼しましょう。
キャリア別ネットワーク利用制限の確認方法
ネットワーク利用制限の確認は、各携帯電話キャリアの公式サイトで無料で行うことができます。IMEI番号さえあれば、誰でも簡単にチェックできるため、購入前には必ず確認するようにしましょう。
キャリアごとに確認ページのURLや操作方法が若干異なりますが、基本的な流れはどのキャリアも同じです。IMEI番号を入力し、判定結果を確認するというシンプルな手順で、数秒で結果がわかります。
ドコモのネットワーク利用制限確認ページ
NTTドコモでは、公式サイトに「ネットワーク利用制限携帯電話機確認サイト」が用意されています。このページにアクセスし、15桁のIMEI番号を入力して確認ボタンを押すだけで、即座に判定結果(◯、△、×、−のいずれか)が表示されます。
ドコモの確認サイトは、ドコモで販売された端末だけでなく、他社端末やSIMフリー端末でも利用可能です。ただし、ドコモで販売されていない端末の場合は「−」と表示されることがあります。
確認結果は履歴として残らないため、購入検討中の端末については、スクリーンショットを撮るなどして記録を残しておくと安心です。
auのネットワーク利用制限確認ページ
auも同様に、公式サイトで「ネットワーク利用制限携帯電話機照会」ページを提供しています。こちらもIMEI番号を入力するだけで、簡単に制限状況を確認できます。
auの場合、判定結果に加えて「利用制限の理由」が簡単に表示される場合もあります。△判定の場合は「分割支払金残あり」、×判定の場合は「利用制限中」といった情報が確認できます。
au系列のUQモバイルなど、サブブランドで使用する場合も、このページで確認した結果が適用されます。au回線を使う予定がある方は、必ずこのページでチェックしておきましょう。
ソフトバンクのネットワーク利用制限確認ページ
ソフトバンクでは「ネットワーク利用制限携帯電話機の確認」ページで制限状況を確認できます。操作方法は他社と同じく、IMEI番号を入力して確認ボタンを押すだけです。
ソフトバンクの確認ページでは、判定結果とともに「確認日時」も表示されます。これにより、いつ時点での判定結果なのかが明確になります。△判定の端末を購入検討している場合は、定期的に再確認することをおすすめします。
ワイモバイルなど、ソフトバンク系列のブランドでもこの確認結果が適用されるため、ソフトバンク回線を利用予定の方は必ずチェックしてください。
楽天モバイルのネットワーク利用制限確認
楽天モバイルは比較的新しいキャリアのため、独自のネットワーク利用制限確認システムは他の大手3キャリアほど整備されていませんが、楽天モバイルで販売された端末については、カスタマーサポートに問い合わせることで制限状況を確認できます。
ただし、楽天モバイルで使用する予定の中古iPhoneが他キャリアで購入されたものである場合は、元のキャリアの確認ページでチェックすることが重要です。SIMロックが解除されていれば、楽天モバイルのSIMカードでも利用可能ですが、ネットワーク利用制限の判定は購入元のキャリアの基準が適用されます。
楽天モバイルはSIMフリー端末との相性が良いため、Apple Storeで購入されたSIMフリーiPhoneを選ぶのも安全な選択肢の一つです。
オンラインツールで複数キャリアを一括チェック
各キャリアのサイトを個別に確認するのが面倒な場合は、複数のキャリアの制限状況を一括でチェックできる便利なオンラインツールもあります。これらのツールを使えば、一度のIMEI番号入力で、ドコモ、au、ソフトバンクすべての判定結果を確認できます。
中古スマートフォン販売サイトや買取専門店が提供している無料のIMEIチェックツールなどが代表的です。ただし、公式サイト以外のツールを利用する際は、信頼できるサイトかどうかを確認し、個人情報の入力は避けるようにしましょう。
最も確実な方法は、各キャリアの公式サイトで直接確認することです。時間がかかっても、安心と信頼性を重視するなら公式サイトの利用をおすすめします。
利用制限ありiPhoneを購入するリスクと対処法
もし誤ってネットワーク利用制限がかかっているiPhoneを購入してしまった場合、通常の通信サービスは利用できません。通話やモバイルデータ通信ができないため、実質的にはWi-Fi専用端末としてしか使えなくなります。
このようなリスクを避けるためには、購入前の確認が何よりも重要ですが、万が一購入後に判明した場合の対処法も知っておくことが大切です。
制限がかかっている端末を購入してしまった場合
×判定の端末を購入してしまった場合、基本的には制限を解除することはできません。制限を解除できるのは、元の契約者が未払い料金を完済するなど、制限の原因を解決した場合のみです。
購入者自身が制限を解除することは原則としてできないため、販売者に連絡して返品・返金を求めることが最も現実的な対処法です。個人間売買の場合は返品に応じてもらえない可能性もあるため、事前確認の重要性が改めて分かります。
一部の買取店や中古販売店では「ネットワーク利用制限保証」を提供しており、購入後に×判定になった場合に返金や交換に応じてくれるサービスもあります。こうした保証のある店舗から購入することも、リスク軽減の有効な手段です。
△判定の端末購入時の注意点
△判定の端末は現時点では通信可能ですが、将来的に×判定に変わるリスクがあります。元の所有者が分割払いを完済すれば◯判定になりますが、支払いが滞れば×判定になってしまいます。
△判定の端末を購入する場合は、その分価格が安くなっていることが多いですが、後から使えなくなるリスクを考えると、あまりおすすめできません。特に長期間使用する予定の場合は、多少価格が高くても◯判定の端末を選ぶべきです。
どうしても△判定の端末を購入する場合は、販売者に「いつ頃完済予定か」「支払い状況はどうか」などを確認し、書面やメッセージで記録を残しておくことをおすすめします。
安全な中古iPhone購入のためのチェックリスト
ネットワーク利用制限の確認以外にも、中古iPhoneを購入する際にチェックすべきポイントがあります。これらをしっかり確認することで、購入後のトラブルを最小限に抑えることができます。
外観と動作の確認では、画面の傷や割れ、本体の凹みや変色などをチェックします。また、電源ボタン、音量ボタン、ホームボタン(搭載機種の場合)などがきちんと動作するか、カメラやスピーカーに問題がないかも確認しましょう。
バッテリーの状態確認も重要です。iPhoneの「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」から、最大容量を確認できます。一般的に80%以上であれば十分実用的ですが、70%を下回っている場合はバッテリー交換が必要になる可能性があります。
アクティベーションロックの解除確認は必須です。前の所有者のApple IDでロックされたままだと、初期設定ができず使用できません。購入前に必ず解除されているか、または販売者立ち会いのもとで解除してもらうことが重要です。
SIMロックの状態確認も忘れずに行いましょう。特定のキャリアでしか使えないSIMロックがかかっている場合、自分が使いたいキャリアで利用できない可能性があります。SIMロック解除済みの端末を選ぶか、使用予定のキャリアに対応しているか確認してください。
付属品と保証の確認では、箱や充電ケーブル、イヤホンなどの付属品がどこまで揃っているか確認します。また、販売店独自の保証や返品ポリシーがあるかどうかも重要なチェックポイントです。
これらのチェック項目を一つひとつ確認することで、安心して中古iPhoneを購入することができます。
信頼できる中古iPhone販売店の選び方
中古iPhoneを購入する際は、どこで購入するかも非常に重要です。信頼できる販売店から購入することで、ネットワーク利用制限などのトラブルを大幅に減らすことができます。
専門の中古スマートフォン販売店では、独自の検品基準を設けており、ネットワーク利用制限の確認やアクティベーションロックの解除を販売前に必ず行っています。また、購入後の保証やサポート体制が整っている店舗も多いため、初めて中古iPhoneを購入する方にはおすすめです。
フリマアプリやオークションサイトで購入する場合は、出品者の評価や取引実績を必ず確認しましょう。詳細な商品説明や写真が掲載されているか、質問に丁寧に答えてくれるかなども、信頼性を判断する材料になります。
また、「ネットワーク利用制限◯」「SIMロック解除済み」「アクティベーションロック解除済み」などの明記がある商品を選ぶことが重要です。これらの情報が記載されていない場合は、購入前に出品者に確認することをおすすめします。
中古iPhoneと個人情報保護の重要性
中古iPhoneを購入する際には、前の所有者の個人情報が残っていないか確認することも大切です。写真や連絡先、メッセージ、アプリのログイン情報などが残っていると、プライバシーの問題が発生する可能性があります。
購入前に販売者に「初期化済みか」を必ず確認しましょう。初期化されていない端末は避けるべきです。また、購入後は自分でもう一度初期化を行い、完全にクリーンな状態にすることをおすすめします。
逆に、自分が中古iPhoneを売却する際も、必ず初期化とApple IDのサインアウトを行うことが重要です。「iPhoneを探す」機能をオフにし、すべての設定を消去してから売却することで、個人情報の流出を防げます。
まとめ:安心して中古iPhoneを購入するために
中古iPhoneの購入は、手頃な価格で高性能な端末を手に入れられる魅力的な選択肢ですが、ネットワーク利用制限の確認を怠ると、購入後に使えないというトラブルに見舞われる可能性があります。
この記事でご紹介した確認方法を実践することで、そうしたリスクを大幅に減らすことができます。IMEI番号の確認、各キャリアの公式サイトでのチェック、そして信頼できる販売店からの購入を心がけましょう。
購入前のチェックポイントまとめ:
- IMEI番号を確認して各キャリアの公式サイトでネットワーク利用制限をチェック
- ◯判定の端末を選び、△判定や×判定は避ける
- アクティベーションロックが解除されているか確認
- SIMロックの状態を確認し、使用予定のキャリアで使えるか確認
- 信頼できる販売店や評価の高い出品者から購入する
- 保証や返品ポリシーがあるか確認する
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